麺より面

店開きするや瞬く間に大行列のできる場となった"麺処ほん田"
恐らく店の総指揮者(店内に掲げてある食品衛生責任者うんぬんなる賞状に記述名されている人物)だと思うが、同姓も認めざる負えない美形の持主。女装しても、それはそれでアリな整った顔立ちである。
この看板息子を目当てに、はるばる遠方より来たる女性客は数多であろう。

さて、彼女達なる独身三十路超え女は、ここの麺自体を本当に味わうことができるのであろうか?
目前には、カウンター越しに働く美男の姿。手を伸ばせば届く距離にある面にウットリしているうちに、麺は伸びてしまう。
フェニルエチルアミンが脳内で多量分泌され、濃厚なドーパミンにより快感に酔い痴れ味覚障害を引き起こす。「何を食べるかじゃなくて誰と食べるかなのよ」
恋に溺れ、汁には溺れない。
挙句の果てに、恋患い、食欲不振。「カレのためにも痩せなきゃね」

一体どちらを食べたいのか?!

最も、女性には、同時に複数の事をこなせる特性が備わっているらしいので(ホンマでっか情報)、どちらも心行くまで堪能すれば良いではないか。

羨ましかっ!
男の場合、綺麗な看板娘がいると、料理の味なんて分からなくなる。というか、どーでも良くなるかんね。
そりゃフィリピンパブでレトルトをチンしただけのビーフン1品に千七百円も払うわ。