○○の聖地

【※"ラメン食ぶる悲しい受験生(随筆)"から移転した記事】

上位ランクにインしてなくとも、美味なる麺屋は京単位で存在する。
しかし、上位ランクインしているにもかかわらず不味なる麺屋は、多くともみつよつ、いな二つ三つも存在しないであろう。
そうは思わんかね明智クン。

そういうわけで、上位ランクインしている、"まる玉"に行ってきた。
此処一帯は、特殊な地域という感じがした。
周辺には、テラ盛のラーメン屋やペタ丼、エクサ鍋的な御店が点在し、また、デブという乱暴な語句で片付けてはならないような風貌の。どう言えば良いんやろ。壮大であり、頭頂部にて髪を束ねた御方方を多く観掛けた。

帰りに、ある御店の玄関にて、中年女性客と店員が会話していた。
「ホントウにほいしいわよ」
「ありがとうございます」
「今度友達連れてくるわね。煮干系大好物なコがいるのよ」
「ぜひ、お待ちしております」
「猫ちゃんなんだけどねイイデショ」
「ペットの持ち込みは…ちょっと…」
「そのくらいいいじゃないのさ江戸っ子よねココ!」
「いえ、それは…」

大阪人顔負けのオバサンは、絶対引かない。停まって眺めていたが、激しい押し問答になる前に逃げた。
このマシュマロオバハンは後日に必ず来る。
三角巾を首から吊るし、その中に居てる猫を腹に抱えながら。
巾の中は、薄地の毛布まで丁寧に敷かれて。

くーるー きっとくるー